こなびすのピクニック

書評、体験談、考えの発信など  -No matter what the weather, we are together-

【感想】橋本紡『空色ヒッチハイカー』-東大受験生が勉強を放り出して兄の残した車で旅に出る。青春です!-

こんにちは。こなびすです。

 

またまた面白い小説に出会いました。

これだから読書はやめられません。

今日は橋本紡さんの「空色ヒッチハイカー」の感想です。受験勉強を放り出して車で旅に出る。色んなヒッチハイカー達と出会っては別れる。人との出会いにはドラマがあります。

こんな18歳の夏を過ごしたかったと思わずにはいられない青春小説です。

 

 内容(「BOOK」データベースより)

人生に一度だけの18歳の夏休み。受験勉強を放り出して、僕は旅に出る。兄貴の残した車に乗って、偽の免許証を携えて。川崎→唐津、七日間のドライブ。助手席に謎の女の子を乗せて、心にはもういない人との想い出を詰めて、僕は西へ向かう。旅の終わりに、あの約束は果たされるだろうか―。大人になろうとする少年のひと夏の冒険。軽やかな文章が弾ける、ポップでクールな青春小説。

 

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感想

凄くいいです。爽やかです。青春です。羨ましいです。

 

主人公には勉強もスポーツも何でも出来る兄がいます。東大に軽々受かりエリート官僚の内定をもらった兄です。

一方、主人公は兄の背中を常に追いかけ、兄を目標に努力しまくる努力家です。彼も東大を目指しています。

でもそんな彼が兄の偽の免許証を持って、兄が残した車に乗って旅に出るのです。

 

旅は道連れ。幸運なことに、いきなり謎の美女がヒッチハイクしているところに遭遇し、彼女と行動を共にすることになります。

 

運転して西を目指す状況で、ヒッチハイカー達と出会い、彼らを乗せていきます。

 

助手席の女の子との掛け合い、新たに出会うヒッチハイカーたちとのやり取り、話が進むにつれて判明していく事実。

 

イベントの発生タイミングと程度が丁度いいです!

 

アホらしくくだらない話もあり、ほろりと感動させられる話もあり、ラストもめっちゃ好みでした。

 

暗い話は無いですし、車の色と同じく、小説全体的に空色なイメージでした。