【感想】レンタルなんもしない人『レンタルなんもしない人のなんもしなかった話』-なんもしないのに役に立つ凄さ-
こんにちは。こなびすです。
今日は、レンタルなんもしない人の「レンタルなんもしない人のなんもしなかった話」の感想です。本屋で見かけて気になり買ってしまいました(笑)
レンタルなんもしない人さん(以下、長いのでレンタルさんと呼びます)はなんもしてないんですけど、しっかり人々の役に立ってるんですよ! 凄くないですか?(笑)
レンタルさんのサービス開始時の利用規約を書きます。(以下引用です。)
「レンタルなんもしない人」というサービスを始めます。
1人で入りにくい店、ゲームの人数あわせ、花見の場所とりなど、ただ一人の人間の存在が必要なシーンでご利用ください。
国分寺駅からの交通費と飲食代(かかれば)もらいます。ごく簡単なうけこたえ以外なんもできかねます。
レンタルさんは奥さんと子供一人いるのですが、今はこの仕事?専従のようです。
基本報酬ももらっていないので、他に不労所得があるのか、奥さんが働いているのではないかと想像しています。
この本にはなんもしなかったエピソードが書かれています。
依頼的には、一緒に食事して欲しい、カラオケに着いてきてほしい、仕事に集中したいので部屋にいて欲しい、2人以上でしか参加できないイベントに一緒に行ってほしい、みたいなのがやはり多いです。
個人的に凄いなと思うのは、レンタルさんは時間さえ許せば何時間でも対応する(なんもしないけど)ということです。
また、始発だろうが、深夜だろうが自分が動こうと思えば対応するんです。
最長で10時間超える依頼とかもあったり。
でも、気分が乗らないときはめんどくさいのでやらない、とか普通に断ってたりします。
なんもしないとはいえ、自分の時間を他人に捧げて報酬ももらわないっていうのは、結構凄いことだと思います。
本当に欲がない人なんだなって思いますし、また、リピーターもいるようなので、彼の人柄の良さも伺い知れます。
なんもしないと言いつつ、DMで完結する依頼、「○時に○○とDM送ってください」みたいな依頼に対応してたりします。
(対応してるやん…って、ツッコミたくもなりますが、なんもやらないというのは、レンタルさんの主観で決めてるそうです。)
色々なエピソードを読んでいて、他人だから話せることや、友達や家族にも頼みにくいことでも他人だから頼めることっていうのは結構あって、心から喜んでくれる人もいたり、需要がしっかりあるんやなって、ひしひしと思いました。
引っ越すときに、見送りに来てほしい、みたいなちょっと感動できるようなエピソードもあったり、心が温まるようなエピソードもちょこちょこ入ってます。
生き方としても面白いと思うし、真似する人が現れるのもわかります。
私もちょっとやってみたいなとも思ったけど、自分の時間を使うと見返りを求めてしまいそうやし、続かんやろうなとすぐ思いなおしました…。
何も考えずに楽しく読める本です。
レンタルさんには頑張って欲しいし、関西に来た時には一度何か依頼してみようかなと思わせてくれるような魅力的な人でした(笑)